マイクロ法人運営:1期目決算・申告・納付完了(全体総括・所感)

マイクロ法人

私が経営しているマイクロ法人にて、1期目の決算が無事完了しました。いろいろと苦労したので、可能な範囲でノウハウを共有したいと思います。(私の2期目に向けての備忘録も兼ねています。なお、当方は税理士などの専門家ではなく、私の体験談という位置づけになります。)

まずは終わっての所感

正直な所感ですが、かなり大変でした。分からないことが多すぎて、調査してもそれが正しい内容なのかについて確信を持てない、ということの連続でした。
いろいろな情報を公開していただいている各サイトや、書籍としてまとめていただいている方々のおかげでなんとかなりました。

マイクロ法人について紹介している記事等で、必要なのは毎年7万円の均等割の法人税のみ、と言った主張を見ることがありますが、実際にマイクロ法人を運営したことのないバーチャか、ポジショントーク(裏で税理士と繋がっている、など)だと断言できます。前職で経理を経験していたとか、そもそも税理士・会計士という方以外は、それなりの量の勉強が必要になると思います。(税理士さんにお任せしてお金で解決するやり方もありますが、毎年10~20万円程度はかかると思います。)

決算・申告スケジュール

申告・納付の完了期限は、期の最終日から2ヶ月後となります。私の場合は以下のような感じで進めました。

時期やったこと
1期の最終日まで
(n月)
・日々の記帳でためていたものはなるべく完了させる。
・仕訳の不明点について調査。
・役員借入金(長期ではない日々の立替金)を清算し、残高0とする。
翌月上旬~中旬
(n+1月)
・決算書の確定作業
・申告書の書き方について調査。
翌月下旬~翌々月上旬
(n+1~n+2月)
・申告ソフトを試用して比較し、申告ソフト使用方針を決定
・申告書の作成 (申告ソフトの無料範囲でできる部分)
翌々月中旬~翌々月下旬
(n+2月)
・申告書の作成 (申告ソフトの有料範囲部分)
・申告書の提出
・納付

なお、税務署や自治体からの文書の案内は、翌月(n+1月)下旬頃に届きました。ずいぶん遅いと感じました。

全体方針の決定

税理士さんに依頼するかどうか

まず、税理士さんに頼むか自力でやるかという方針決めが必要です。私の場合は自分で理解しておきたいと考え、1期目は自分でやってみることにしました。全力法人税の以下の記事はとても参考になります。

複雑なことをほとんどやっていなければ税理士さんなしで自力でなんとかなると思います。私の場合は、投資関連は面倒だったものの、交際費は0だったり固定資産もほとんどなかったりと面倒になりそうな要素は少なかったです。

会計処理の方法(参考とする基本要領・方針)

次に、参考とする会計処理の方法を決めるとよいと思います。いろいろと調査していて判明したのですが、マイクロ法人の場合は「中小企業の会計に関する基本要領」を参考にするのがよいと思います。FIRE済の方がマイクロ法人を経営する場合、マイクロ法人で資産運用をすることが多いと思いますが、この基本要領に従うことで有価証券の時価評価をせずに(原則として)取得原価での計上とすることができます(税法上は期末時価評価を求められていないので、原価のままで問題なし)。

ネットでいろいろと仕訳等を調査していると、ある記事が「会計」観点と「税務」観点のどちらで記載しているのかよくわからず混乱することがありました。簿記検定を想定していたり、やや大きめの規模の会社を想定した記事の場合、有価証券の時価評価など会計観点でやや面倒な仕訳の記載があったりするのですが、マイクロ法人では過剰な対応なのでは、という内容も多く、取捨選択が必要となります。上記の基本要領はミニマムな内容となっているのでマイクロ法人向けだと思います。
マイクロ法人では、会計観点で厳密性を求められておらず、税務観点で必要最小限を満たせばよいのです。(税理士さんが書いている記事などではあたりまえすぎて言及されていないことも多いです。)

他に中小企業向けとして「中小企業の会計に関する指針」というのがありますが、中小企業でもある程度の規模を対象としているようです。以下の比較している記事が参考になりました。

申告ソフトの使用有無・選定

税理士さんに依頼せずに自力で申告する、と決めたときに、どの申告ソフトを使うか(もしくは申告ソフトなしで頑張るか)という方針の決定が必要となります。私の場合はfreee申告を使うことにしました。別記事で比較した経緯について記載しています。

その他細かな方針

投資している方限定ですが、以下のような事項について継続適用を前提に選択の余地がある項目があるので、処理が容易なほうを選択するとよいと思います。(継続適用が前提になっており、後で変更するのは困難と思われます。)

項目内容私の方針参考リンク
適用為替レート外貨建取引の円換算時に適用する為替レート
(法人税法基本通達 13の2-1-2)
・円⇔外貨の直接取引の場合は実為替レート
・外貨建取引の場合は、TTS/TTBベース(証券会社からの報告書記載がTTS/TTBなので、それに合わせるのが容易と判断しました)
国税庁の通達
貸付金利子等の帰属の時期有価証券等から生じる利子を会計期末で日割して計上するか、実際に受け取った日付に計上するか
(法人税法基本通達 2-1-24)
継続してその支払期日の属する事業年度の益金の額に算入 (償却原価法の償却額相当部分は非適用。)
→外貨建債券は為替レートの影響を受けるので、実際に受け取った日付に計上するのが楽に処理できると判断しました
国税庁の通達
剰余金の配当等の帰属の時期株式等の配当を、権利付き最終日に収益認識するか、実際に受け取った日付に計上するか
(法人税法基本通達 2-1-28)
継続してその支払を受けた日の属する事業年度の収益とする。
→権利付き最終日に収益認識とした場合、実際の配当が増配・減配となったときの調整が必要で面倒となることから、実際に受け取った日付に計上するのが楽に処理できると判断しました
国税庁の通達

参考にした書籍、サイト等

以下の本、サイトを参考にしました。(他にも個別の不明点で参考にしたサイトは多数あります。個別の記事でリンクしていきます。

特に参考になったのは、会計ソフト、申告ソフトを提供している各社のサイトです。

書籍は以下を参考にしました。全体概要を掴むのであれば1冊目の本をお勧めします。

新版 ひとり社長の経理の基本 井ノ上 陽一 (著):申告書の別表記載の流れが分かりやすく記載されています。著者も一人社長で法人運営しており、ブログも参考になります。投資をする法人に必要な別表6(1)(所得税額の控除に関する明細書)の記載が省略されているのが難点です。

イチからはじめる法人税実務の基礎〔第4版〕 菅原 英雄 (著):カバーに記載の「理論と実務のつながりがはっきり見えてくる!」のとおり、法人税の考え方の理解に役立ちました。

最新版 法人税申告書の書き方がわかる本 小谷 羊太 (著):この本も法人税申告書の書き方の全体像を掴むのに役立ちました。

「別表四と五」 完全攻略本 高下 淳子 (著):別表6(1)に関する情報があり、源泉所得税を取り戻すのに別表4,5にどのように記載すればよいかの情報が豊富で役に立ちました。

法人としての投資(投資方針、仕訳など) [別記事作成予定]

(別記事で作成予定です。完成したらリンクに差し替えます)

決算書の確定

別記事に記載しました。

申告書作成 (申告ソフト比較など)

別記事に記載しました。

法人税納付 (eLTAX利用しPay-easyで納付)

別記事に記載しました。

翌期初に実施すること

別記事に記載しました。

まとめ

以上、私の1期目の決算・申告・納付についての体験談でした。(別記事で作成予定の部分が多くすみません。)

マイクロ法人とはいえ、営利目的である法人を運営することになるので、税務上の対応をしっかりすることは社会的にも求められてしまいます。最初は大変ですが、1期目を乗り切れば翌期以降は楽になるはずです。マイクロ法人設立のメリットは大きいので、迷われている方・実際に決算作業を迎える方への参考情報となれば幸いです。

さんしぐのプロフィール

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さんしぐ です。40代でのFIREを2022年1月に達成。FIRE関連の情報等を発信したいと思います。2級FP技能士、IT技術者、INTP。

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